個人事業主の売上には源泉徴収される(税金が天引きされる)
ケースが結構あります。
このケースにおいて確定申告で売上計上する金額、以外に間違いが
多いかもしれません。
売上として計上する金額は源泉徴収前?後?
前提として、消費税を納税する義務はない事業者(免税事業者)とします。
例えば、
・売上 100,000円
・消費税 10,000円
・源泉所得税 △10,210円
こんな内容の請求書を発行したとします。
この場合、入金になる金額は、
100,000円+10,000円△10,210円=99,790円 です。
確定申告をするにあたり、売上として計上する金額は、
①100,000円+10,000円=110,000円
②100,000円+10,000円△10,210円=99,790円
のどっちでしょうか?
答えは、①の110,000円。
源泉所得税が差し引かれる前の総額で売上計上します。
②の99,790円で売上計上してしまうと
総額110,000円との差額10,210円は「売上計上もれ」となります。
具体的な経理方法、どんな売上(報酬)に源泉所得税が
発生するかについては以前のブログで書いているのでリンクを貼っときます。
参考にしていただければ。
売上計上もれ、税務署に見つかると・・・
この「売上計上もれ」(売上が本来の金額より少ない)、税務調査等で
税務署に見つかると結構ヤバいです。
売上が少なかった分の税金を支払うことはもとより
罰金も課される可能性大です。
罰金には「過少申告加算税」「重加算税」などいくつか種類があります。
確定申告書を申告期限内に提出している人だと
「過少申告加算税」の税率は10%、「重加算税」の税率は35%。
例えば、税務調査が入り
・100万円「売上計上もれ」を指摘された
・その100万円に対して追加に納税する税金は15万円
だっとします。
「過少申告加算税」を課されたとすると金額は、
追加で納税する税金(15万円)×10%=1.5万円となります。
「重加算税」を課されたとすると金額は、
追加で納税する税金(15万円)×35%=5.25万円となります。
追加で納税する金額が多くなるほど罰金も上がります。
「重加算税」は事実を隠蔽し、又は、仮想した場合に課されます。
いわゆる脱税とみなされること。単なるミスは脱税ではありません。
でも税務職員は「売上計上もれ=重加算税」と考えている人が多い
というのが実状かと思います。
そんな税務職員の口車には乗らないようにしましょう。
他、これらの罰金(過少申告加算税、重加算税等)は経費には
なりません。単に払っておしまい、お金がなくなるだけ。
まとめ
一番言いたいこと、「売上計上もれ」はないように。
源泉所得税が天引きされる売上(報酬)、天引き前の総額で
売上計上する。