資金繰りを考えると、支払いは後がいいか?前がいいか?
当然、お金を支払う側だと後がよく、受け取る側だと前がいいでしょう。
通常、支払う側の会社で30日・60日などの「支払サイト」が決まっている
はずです。大会社との取引だと、その会社の支払サイトでの取引が
取引条件になっている会社もあります。
自社の締め日・支払サイトを決める
締め日、支払サイトは会社ごとに違います。
創業したての会社などで決めていないのであれば、早めに決めましょう。
締め日のオススメは「末締め」です。通常の会社は、
月の末日が決算日(3月であれば3月31日)だからです。
「20日締め」とかにしてしまうと、21〜31日仕入れ分を
決算に織り込まないといけないので、決算での作業が増えます。
取引の相手先の支払サイトに合わせなければいけないときは
仕方がありません。
支払サイトは長ければ長いほど
資金繰りには有利ですが、特に創業したての会社は、信用面での
問題でそれほど長くはできないと思います。30日ぐらいが一般的
なので、そのサイトであれば問題ないでしょう。
締め日は「末締め」、支払サイトは「30日」。
資金繰りを悪化させないこと
理想は、
売掛金の回収 → 回収した売掛金で買掛金、未払金などの支払い
です。
この流れを作れれば赤字にならない限り資金繰りは大丈夫です。
逆に、買掛金の支払い → 売掛金の回収
という流れになってしまうと、資金繰りは悪化し、「黒字倒産」の
リスクも出てきます。
資金繰りをよく考え自社の支払サイトを決めなければいけません。
ただ、相手先があっての取引なので、自社の要求が通るかはわかりません。
仕入れがある業種ほど資金繰りは重要
「支払サイト」は、卸売業・小売業など仕入れが発生する
業種(売上原価がある業種)ほど重要になってきます。
例えば粗利が20%であれば、その20%で家賃、給料、社会保険料、
税金、その他の販管費を支払わなくてはいけないからです。
おわりに
損益計算書の黒字・赤字に目が行きがちですが、
資金繰りの黒字・赤字にも目を向けましょう。
損益計算書は黒字でも、資金繰りが赤字であれば経営は苦しくなります。