弥生会計などインストール型会計ソフトはなくなりゆく運命なのか?

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令和2年12月10日(木)に自民党HPで、令和3年の税制改正大綱が
発表されました。

まだ全ては読んでいないのですが、序文の令和3年度税制改正大綱の
基本的考え方に「昨今のクラウド会計ソフトの普及等も踏まえた、
適正な記帳の確保に向けた方策を検討していく」とクラウド会計ソフト
にも軽く触れていました。

わざわざクラウド会計ソフトについて触れる意味を軽く考えてみました。

近い将来、やはりクラウド会計ソフトが主流になる

2020年4月時点での会計ソフトの利用形態は、
・PCインストール型会計ソフト 67.7%
・クラウド会計ソフト 21.3%
・不明 11.0%
とういデータをネットで見つけました。

現状でのクラウド会計ソフトのシェアはまだ21.3%。
以外に少ないな、という印象です。
ただ、ここ数年の推移をみてみると、
2018年3月〜14.7%、2019年3月〜18.5%、
そして2020年4月は21.3%。
このままの上昇率でいくと、10年度の2030年4月には60%前後まで
上昇することになるます。

この勢いプラス自民党の令和3年税制改正大綱で、
「昨今のクラウド会計ソフトの普及等も踏まえた、
適正な記帳の確保に向けた方策を検討していく」と触れるからには
やはり、弥生会計などのインストール型会計ソフトは消えゆく
運命なのかな、と一瞬思ってしまいました。
将来的には、クラウド会計ソフト導入についての税制優遇的な
ものもできる可能性はあるかも。

クラウド会計ソフトの一番のメリットはウェブで使えることだと
思います。PCとネットにつなげる環境にさえあれば、場所を選ばず
会計ソフトを使え、複数のPCで使えます。
インストール型会計ソフトだと、会計ソフトをPCにインストールして
そのインストールしたPCでしか使えません。しかもMac対応の
ソフトはなく(あったら教えてほしいです)Windowsでしか使えません。

経理の在宅ワークは難しいといわれていますが、
クラウド会計ソフトを使った在宅ワークが数年後には標準に
なるかも知れません。

自動化、というキーワードではインストール型会計ソフトも
現状でもそこそこ可能なので将来的には差はなくなるのかな
(インストール型会計ソフトがなくならなければ)と勝手に
思っています。

いずれにしても、自民党が税制改正大綱でクラウド会計ソフトに
触れるということは今後その導入を企業、個人事業主に促す、
ということも大いに考えられます(政府各省庁のシステムが
クラウド化されていくので、そういう意味では間接的に
クラウド会計ソフトの使用を促されている、と考えることは
できると思う)。
そうなると爆発的にクラウド会計ソフトのシェアが一気に
伸びるのかな。

会計事務所の需要はある

会計事務所では、インストール型会計ソフトをメインに使っている
ところがほとんどだと思います。

会計事務所は会計ソフトを変えると、大量の顧客の会計データを
新しい会計ソフトに移行しなければいけない、という気が遠くなる
ような作業が待っています。

比較的移行しやすい会計ソフトもありますが(弥生会計とMFクラウドなど)
新しい会計ソフト側の勘定科目を古い会計ソフトの勘定科目に合わせて
作成するなどの作業もあるのでやはり面倒だと思います。

記帳代行をしている会計事務所はインストール型会計ソフトの方が
使いやすいと思います。実際、私も何社か記帳代行していますが
弥生会計を使っています。

会計事務所に経理を丸投げしている、そして会計事務所は記帳代行する、
このスタイルはなくなるともいわれていますが、
規模は縮小するでしょうが個人的にはなくならないと思っています。
現状、会計事務所に経理を丸投げしている会社が、
クラウド会計ソフトが普及してきたから急にそれを使い自社で経理する
ことは難しいと考えるからです。

結論、インストール型会計ソフトはしばらくはなくならない、
と考えます。
経理に関わりたくない人、そして会計事務所という需要があるから。

クラウド会計ソフト会社はどんどん大きくなっている

クラウド会計ソフト会社のマネーフォワードは2017年9月29日に
東証マザーズに上場しました。

同じくクラウド会計ソフト会社のfreeeは、2019年12月17日に
東証マザーズに上場しました。

マネーフォワードは上場2年後ぐらいまでは苦戦していましたが
今はガンガン株価が上昇しています。
freeeは上場後すごい勢いで株価が上昇しています。

他、上場している会計ソフト会社は、オービック、ミロク、ピーシーエー、
TKCなどがありますが、クラウド会計ソフトがメインの
マネーフォワード、freeeとはちょっと勢いが違うかな、という印象です。

おわりに

コロナ前からクラウド会計ソフトはシェア拡大していましたが、
コロナによりさらにシェア拡大が加速するかも。
働き方自体が見直されていますので。

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