消費税は、物を売る・貸し付ける、サービスなどに課される税金です。
その物の売値やサービス代金に10%の税金を上乗せして購入者等(消費者)
に税金を負担させようとするものです。
消費税は間接税です。間接税とは税金を負担する人と納税する人(担税者)が
違う租税のことです。
ちなみに法人税・所得税は税を負担する人と納税する人が同じである直接税
です。
消費税のしくみ
図で表すとこんな感じです。
お店が商品を問屋から仕入れるときに、仕入代金の80,000円と10%の消費税
(80,000円×10%=8,000円)あわせて88,000円を問屋に支払ったとします。
これをお客(消費者)に販売するときに、代金100,000円と10%の消費税
(100,000円×10%=10,000円)あわせて110,000円を領収したときは、
このお店が納付する消費税は預かった消費税10,000円から支払った消費税
8,000円を差し引いた2,000円となります。
問屋の仕入れがないものとすると、問屋の納付する消費税(8,000円)と
お店の納付する消費税(2,000円)の合計10,000円は、最終購入者である
消費者の負担額と一致することとなります。
上の例でのように、消費税は各取引段階にいる事業者(お店、問屋)が
消費者の負担すべき消費税を分担して納税するというシステムになって
います。
ですので、最終的に税金を負担するのは消費者です。
会計と法人税所得税、消費税のちがい
会計と法人税所得税の基本的考え方は、その期の収益と費用を対応させる
という考え方です。ですが消費税にはこの考え方はありません。
消費税では、収入金額を消費税法上の売上として認識し、支出金額を
消費税法上の仕入れとして認識します。会計、法人税、所得税は法律に
その期の収益と費用を対応させよ的な条文があるのですが、消費税には
ありません。収入金額、支出金額ときくと現金で入金があったとき・
支払ったときに認識するのかなと思うかもしれないですけどそうでは
ありません。取引が発生し引き渡しがすんだときに認識します。
おわりに
消費税は平成元年から導入され30年になります。
税率も3%→5%→8%→10%と上がっています。おそらく20%ぐらいまでは
上がると思います。
2日前に今年度の国の税収が下がる見込みであるというニュースを
ききました。法人税収が下がる見込みのようです。米中貿易摩擦の影響
による輸出停滞が原因とのことでしたが、大企業ほど税制面で優遇を
受けているのも事実であります。昨年度まで国の税収は右肩あがり
だったのですが、法人税収は横ばい、消費者が税金負担者となる
消費税収は右肩あがりです。う〜ん。