独立前と独立後、勉強に対しての意識が大きく変わった

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税理士の仕事をするには法律を学ばなければいけません。
独立してからは全て自分の直接責任となるので勉強に対しての
意識が大きく変わりしました。

独立前も責任感を持って仕事をしているつもりではありましたが、
実際に独立すると「責任」を大きく背負うものだと実感しました。

税理士試験で勉強していない税法科目を実務で使うのは大変

税理士は税金の専門家なので、税法を勉強しなければ仕事に
なりません。
実務で主に使うのは、法人税法、消費税法、相続税法、所得税法。
国税通則法も最近使うので勉強する機会が増えました。
地方税法(固定資産税、住民税、事業税、事業所税など)は実務で
必要なところを勉強するといった感じです。

私が税理士試験で勉強して合格したのが、法人税、消費税法、相続税法です。
これらの3税法については条文もそれなりに読んでいるので自分では
問題ないと思っています。
問題は税理士試験で勉強していない所得税法。

独立前の勤務時は、どちらかというと法人中心で仕事をしており、
所得税法を使うのは、12月の年末調整の時期に少し使う、
2〜3月の確定申告時期にはそれなりには使うが担当制だったことも
あり毎年同じ人の確定申告書を作成する、場合によっては新規の人の
分も少しこなす、といった状態でした。新規の人の税務相談を
受けることはほぼほぼありませんでした。
なので、独立するまでは所得税法を本腰を入れて勉強していなかった。

それでも何とか所得税法の仕事もこなせてきたのは、仕事の中心が
同じお客さんの対応が中心であったこと、そしてそれは年を重ねる
ごとにルーティン化しやすいからだと思います。

でも、独立すると状況はガラッと変わります。
税理士会の税務相談の仕事などで、不特定多数の方から税務相談を
受ける機会が増えました。相談内容の多くは所得税と相続税です。
相続税はまだいいのですが、所得税ははじめのうちはかなり
ヤバかった。わからなければ調べて回答する、調べるのも条文ベースで
根拠を確認する、この繰り返しです。
税理士会の仕事で多く税務相談を受けたことにより
かなり鍛えられたと思います。

これから独立される方は一度やってみるといいかもしれません。

独立してからは法規集(条文)を読んで勉強することが増えた

個人確定申告で基礎控除は大部分の人が48万円になりますが
何でそうなるかはその根拠となる法律(所得税法など)が
あるからです。税金の専門家として法律自体を勉強するのはあたり前です。
そしてその法律は毎年改正が入りますので、毎年改正項目を
法律ベースで勉強するのも結構大変です。
それなりに量もありますので。
税理士試験で勉強していない税法は「既存+新規」の両方を
勉強しなければいけません。

独立前もそれなりに法規集(条文)を勉強してはいましたが、
独立後はさらにその勉強が増えました。特に所得税法。
「責任」というプレッシャーが大きいからです。
独立後の仕事は全て自分の責任になり間違えないためにも
条文を読んで確認する、ということが増えました。
ちょっとビビり過ぎかも、と感じるぐらいに。
「責任」というコトバが重くのしかかってきます。
独立してまだ1年程ですが、2〜3年後には慣れてくるのかな。

ちなみに「勉強」というコトバですが、
私はセミナー受講等は「勉強」ではなく単なる情報収集だと
考えています。私の中での「勉強」とは、あくまでも税法の条文を
勉強(理解)することです。人によって「勉強」の意味あいは違うと
思います。

おわりに

税法の勉強をしなくなったとき・できなくなったとき、
そのときは税理士としての実務もやめる時期なのかな、と感じます。

この仕事に関わるからには実務(現場)は手放したくないですね。

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