還付申告の対象となる人は?

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還付申告とは、申告をすることにより所得税の納付が発生せず、
還付(納めすぎた税金が返ってくる)される申告のことです。

サラリーマンで還付申告の対象となる人

年の中途で退職し、年末調整を受けずに源泉徴収税額が納め過ぎの人

年の中途で退職して、その年に再就職しなかった場合が考えられます。
この場合は源泉徴収された所得税が多すぎることがほとんでだと思います。
大部分の給与所得者は年末調整によって所得税の納税が完了しますが
再就職しないと年末調整は受けられいことがほぼほぼなので還付申告を
して税金の還付を受けましょう。

住宅ローンを利用してマイホームの新築、取得または増改築等をした人(住宅借入金等特別控除)

個人の人が住宅ローンを利用してマイホームを新築した場合を考えて
みましょう。
マイホームを2019年中に新築し、その新築の日から6ヶ月以内にその家に
住み、2019年12月31日まで引き続きその家に住んでいる場合(細かい
要件はまだあります)には、2019年以後の各年分の所得税額から一定の
金額を控除できます。
なお、住宅借入金等特別控除を受ける初年度は確定申告(還付申告)を
する必要がありますが、翌年度以降は年末調整で、この適用を
受けられます。

災害や盗難などで資産に損害を受けた人(雑損控除)

災害、盗難または横領によって、資産について損害を受けた場合等には
一定の金額の所得控除を受けることができます。
棚卸資産、事業用固定資産、生活に通常必要でない資産(別荘など)
などは対象となりません。
なお、詐欺や恐喝の場合は、雑損控除は受けられません。

特定支出控除の適用を受ける人

特定支出控除とは給与所得者が、通勤費・転居費・研修費・資格取得費・
書籍代等を支出(仕事に関係する支出で、給与の支払者の証明が必要)
した場合に一定金額を給与所得控除後の所得金額から差し引くことが
できるものです。
その年の特定支出が、その人のその年中の給与所得控除額の1/2を超えないと
その適用を受けることができません。
ちなみに、年収500万円の人の給与所得控除金額は154万円でその1/2だと
77万円を超える特定支出がないと適用は受けられないことになります。
ハードルが高いですね。

年間10万円以上の医療費を支出した人(医療費控除)

1月1日から12月31日の1年間に、自己または自己と同一生計の配偶者、
その他の親族の医療費を支払った場合に、所得控除を受けて
所得税の還付を受けられます。
なお、平成29年からは、セルフメディケーション税制の適用もあります。

上記に該当する人の他、還付申告の対象となる人

・マイホームに特定の改修工事をした人
・認定住宅の新築等をした人(認定住宅新築等特別税額控除)
・特定の寄付をした人

が還付申告の対象となりますね。

個人事業主で還付申告の対象となる人

個人事業主が還付申告できる場合は、士業などの個人事業主で、あらかじめ
所得税として納める分を源泉徴収されて報酬を受け取っている場合などで
しょうか。

株や投信信託で損失が出た人は還付申告の対象となるか?

ここの損失が出た人のお話は、特定口座(源泉徴収あり)で株等の売買取引を
していることが前提です。

年間を通して、株や投資信託などを売却して収支がマイナスだった場合、
その売却損を最高3年間繰り越せます。その3年間に株や投資信託の収支が
プラスになった場合や、株式の配当や分配金が出た場合、繰り越している
売却損と相殺ができます。

損失が出た年の申告

その損失が出た年の申告ですが、還付申告の対象とはなりません。
2019年分で損失が出た人は、2020年3月16日(月)までに確定申告を
しなければ損失を繰り越せません。
3月16日までに申告をしないとその損失は切り捨てとなってしまい
翌年以降のプラス分と相殺できなくなります。

ここ、危険です。

損失が出た年の翌年以降(マイナスとプラスを相殺する年)の申告

その損失が出た年の翌年以降の申告については還付申告の対象となります。

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